【英検準1級】英検ライティングで高得点を取るコツ―英作文は解答例(模範解答)から学べ!【自由英作文編】

英検のライティングは1問の配点が非常に大きく、また得点によるCSEスコアの変動も大きいため、英作文の良し悪しはそのまま試験の合否に影響を与えると言っても過言ではありません。

英作文の練習と言えば、なんとなく自己流で英作文を書いて、書いた英作文を誰かに添削してもらったりする受験生が多いのではないでしようか?

一方で英検協会から発表される過去問の解答例をしっかりと参考にしている受験生は意外と多くありません。

ここでハッキリと言えるのは、英検で高得点が欲しい人はだれでも一度は過去問の解答例を参考にするべきということです。

英検の解答例は「満点が取れる英作文はこれです!」と明示している様なものであり、ライティングで高得点を取りたい人であれば絶対に一度は確認するべきです。

しかし解答例に使われる文法や語彙は英作文としては非常にレベルが高く、受験生からすれば参考にするにはハードルが高すぎると感じてしまうのも当然です。

そこで当記事では、直近(2023年度)の過去問の解答例の中から準1級受験者でも扱いやすくかつ参考になる表現をまとめました。

解答例の表現をすべてそのまま本番の試験でも当てはめるのは難しいかもしれませんが、一部分だけでも引用できれば文法などで高得点が取れる可能性がありますので、是非大いに参考にしていきましょう!

準1級の英作文の解答例の特徴

準1級の自由英作文で使われる表現の一番の特徴として、動名詞を伴う無生物主語が多いという事が挙げられます。

動名詞を伴う無生物主語は過去問の解答例でほぼ必ず1回以上は登場しています。(2023年度の英検過去問3回分ではすべての回で使用)

解答例で使われた動名詞を伴う無生物主語として以下のような文があります。

Moreover, strengthening social responsibility in young generation is important for the government.

若い世代の社会的責任を強化することが政府にとって重要だ。

2023年第3回 英検準1級 解答例の一部

この文では”strengthening”という動名詞が主語の一部になっていることが分かるはずです。

次に先ほどの解答例を元に、無生物主語を使わない文と無生物主語を使う文の2つを比べてみましょう。

・無生物主語なし

I think it is important that the government gives young generation more social responsibility.

・無生物主語あり(英検解答例)

Strengthening social responsibility in young generation is important for the government.

ほぼ同じことを述べているにも関わらず、「無生物主語あり」の文の方が明らかに客観的かつ文体が締まって見えるのが理解できるでしょう。

最も参考にすべき表現―それは「無生物主語」

「無生物主語」は英語によくみられる表現技法であり、人や組織名ではなく、概念や行為などが主語になる文章のことを示します。

下の例文では”Bad whether”(悪天候)という生物でない概念が主語になっています。これがまさに「無生物主語」に関する表現です。

普通の主語:We could not go on a picnic because of bad whether.
無生物主語:Bad whether prevented us from going on a picnic.

無生物主語を含む英文を書くメリットとして、主観(私が、あの人がetc…)を省くことが出来、内容がより客観的になるという点があります。

つまりはあなたが書く英作文の論理性が高まり、「内容」の観点から高得点を狙いやすくなるのです。

また単純に文法面でもレパートリーが増えるため、「文法」の項目でも加点されることでしよう。

実際に英検の解答例を確認すると2級以上ではほぼすべての解答例で無生物主語が使われていることが分かります。

それだけ無生物主語は重要な表現ということです。

無生物主語の上手な使い方

無生物主語が重要なことは理解できても、それを自分の英作文に取り入れる自信がない人もいるでしょう。

実は無生物主語には相性のよい動詞が存在します。それらの動詞と一緒に使うことで無生物主語を含む文を簡単に作ることができるのです。

以下の通り英検の英作文に使えそうな動詞の例を紹介するので、各動詞ごとに無生物主語を使った文を作る練習をしましょう。

①使役動詞(動詞+O+原型)

An online interaction occasionally makes them misunderstand each other.

オンラインでの交流は時よりお互いを誤解させる。

②使役動詞(動詞+O+to do)

The teacher’s encouragement gets the shy student to participate in class discussions.

先生の励ましは内気な生徒にクラスの討論に参加させるようにする。

③「妨げる」系の動詞(preventなど)

Good communication prevents misunderstandings in the workplace.

よいコミュニケーションは職場内の誤解を防ぐ。

④お金を使う・節約する(cost/save)

Installing the solar panels can saved us a lot of money on electricity bills.

太陽光発電の導入により高額の電気代を節約することができる。

⑤結果をもたらす(cause・bringなど)

Rising interest rates will cause a decrease in consumer spending.

金利の上昇は消費者支出の減少を引き起こすだろう。

準1級の解答例に使われたその他の表現

英検の過去問の解答例で使われたその他の役に立つ表現を序論・本論・結論の3つに分けて紹介します。

「序論」で役に立つ表現

英検準1級の英作文では理由を2つ挙げなければなりませんが、その理由を示す文には様々な方法があります。以下の文は過去問の解答例で用いられた表現です。

The benefits of doing is related to (理由1) and (理由2)
This opinion is based on the following reasons: (理由1) and (理由2)
I will explain from the perspectives of (理由1) and (理由2)

これらの表現の中から自分が使いやすいと思うものをいくつか暗記しておくことで、本番でも序論の書き方で戸惑うことはほぼ無くなるでしょう。

The benefits of doing is related to convenience and cost.

それをする恩恵は利便性とコストと関係がある。

This opinion is based on the following reasons: customer demands and pollution.

この意見は以下の理由に基づいている:顧客の需要と汚染

I will explain from the perspectives of taxes and social responsibility.

私は税金と責任の観点から説明します。

「本論」で役に立つ表現

本論の書き方は多岐にわたるため、決められたテンプレートを作ることは難しいですが、いくつか役に立つ表現がありますので紹介します。

表現①「○○は重要だ/○○は役に立つ」

本論の中で最もよく使われる表現です。”It is important for someone to do”などの中学レベルの表現の他に以下の様な表現を使いこなせるようになると、表現の幅が大きく拡大するでしょう。

This can be particularly beneficial for ~
This lead to ~
This becomes a key factor for ~
This helps them do (原型不定詞)

表現②「もし~しなかったら、○○になる」

「もし人類が環境保護に努めなければ、未来の大災害を防ぐことは出来ないだろう」のように、条件を示す文を取り入れることで、理由に説得力が増します。

ここで示す条件は「現実に起こる可能性がある出来事」なので、間違っても仮定法にしてはいけません。

If they do not ~, they will fail to do ~
Without ~, they cannot do ~

表現③「そしてそれは~するだろう」(関係代名詞/関係副詞の非制限用法)

英検準1級では時々、関係代名詞や関係副詞の非制限用法も使用されています。

特に前の句全体を修飾する関係代名詞whichは英作文に使いやすいので余裕があれば使ってみることをおすすめします。

(理由を示す句), which leads to ~

日本語で示すならば「政府は若い世代よりも高齢者に税金を投じている。そしてそれは国内の産業の衰退を加速させるだろう。」という様な文章です。

「結論」で役に立つ表現

準1級の解答例において、結論の書き方は毎回ほぼ同じです。一般的には下のような形でまとめられています。

In conclusion, (結論) , as (理由1) and (理由2).

解答例では結論の部分は序論とほぼ同じ表現になっていますが、”as”の後に続く2つの理由については別の語句に言い換えられていています。(例:reduce pollution ⇒ protect the environment)

「語彙」の点数で高得点を取るためにも、結論で書く理由は異なる語彙で言い換えた方がいいでしょう。

In conclusion, producing goods that can be easily recycled should be required for companied, as this helps meet new customer demands and protects the environment.

2023年度 第2回 英検準1級 解答例の一部

まとめ

英検の解答例は満点を取れる内容なので当然レベルが高く、受験生には手が届かないものだと思いがちですが、自己流で英作文を書くよりも、解答例の中から使える表現を引用した方が高得点を狙えることは明らかです。

実際に解答例の表現を引用したことで、ハイスコア(自由英作文:準1級15点以上)を獲得された受験者も多く存在しています。

英検はリーディングやリスニングで多少点数が悪くても、ライティングで十分逆転合格可能な試験ですので、英作文についても過去問を中心にしっかりと対策していきましょう。

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