English Journalは2023年1月に休刊へ
「English Journal」はアルクから出版されていた英語学習者向けの月刊誌でしたが、残念なことに2023年1月を持って無期限の休刊に入りました。
私自身もEnglish Journalは過去号含めて20冊程度以上愛読していたため、休刊のニュースは非常にショックでした。
朝日新聞社出版のCNN English Expressと共に2大英語学習系雑誌と呼ばれたこともありましたが、TEDや海外ドラマのサブスクが台頭する中、英語学習のためにわざわざ1000円以上払ってEnglish Journalを購入する人が減少したことが考えられます。
またニュースが中心となるCNN English Expressと異なり多くのコンテンツを編集部が一から製作する必要があるため、発刊に要するコストが高くついてしまったのかもしれません。
English Journal Book として不定期刊として復活!
上記のように休刊してしまったEnglish Journalですが、この度不定期刊の「English Journal Book」として復活しました。
2023年4月に第1号となるEnglish Journal Bookが発行されており、続きとなる第2号は2023年12月18日に発売されました。(第3号の発行は2024年8月現在未定です)

English JournalとEnglish Journal Bookの違い
English Journal Bookはコンテンツがインタビューとニュースに絞られている
English Journalには様々なコーナー(著名人へのインタビュー、ニュース、TOEIC学習、クイズなど)で構成されていましたが、English Journal Bookは学者へのインタビューとVOAのニュースの2つのコーナーがメインコンテンツとなっています。
インタビューコーナーではスティーブン・ピンカー氏への新録インタビューが1本、ピーター・ドラッガー氏などへの再集録インタビューが3本掲載されています。
従来のEnglish Journalではレディー・ガガなどのアーティストや俳優へのインタビューも掲載されていましたが、English Journal Bookでは編集部と学者や知識人が直接対談したインタビューが中心になっています。
ニュースコーナーでは姉妹紙「ヒアリングマラソン」からVOAニュースが10本掲載されています。

English Journal BookはEJより価格は高く、サイズは小さめ
価格は税抜1800円とEnglish Journalより400円高く、正直気軽に買える雑誌ではないかもしれません。
また両者では本のサイズが異なり、English Journalは普通の雑誌サイズですが、English Journal Bookは正方形に近い小さめサイズ(18.2cm×21cm)であり、より持ち運びが楽になっています。
以下にEnglish JournalとEnglish Journal Bookの違いをまとめてみました。
EJとEJBの比較 | English Journal(EJ) | English Journal Book(EJB) |
発刊頻度 | 月刊誌 ※現在は休刊中 | 不定期刊 (年2回程度?) |
メインコンテンツ | インタビュー(俳優・学者) 英会話 短い講義 ニュース※一部号のみ クイズ (Mystery speakers) |
インタビュー(学者) VOAニュース |
価格 | 1400円+税 (最終号) | 1800円+税 (第1号) |
サイズ | 縦25.7cm×横18.2㎝ | 縦21㎝×横18.2㎝ |
English Journal Bookを用いた学習法とは?
English Journal Bookを用いた学習方法は、従来のEnglish Journalと大きな違いはありません。
インタビューコーナー
インタビューコーナーでは次の順番で学習することをおすすめです。
- インタビューを音声だけで聞く。
- わからない部分を英文で確認する。
- わからない語句を下の単語リストで確認する。
- どうして理解できない部分だけ日本語訳を確認する。
- もう一度音声だけを聞いて理解出来るか復習する。
またEnglish Journal BookでもEnglish Journal同様に章末に正誤問題やディクテーションなどの学習コーナーがありますので挑戦するのも良いでしょう。


VOAニュースコーナー
VOAニュースコーナーでは次の順番で学習することをおすすめします。インタビューと比較して事前知識がないと理解が難しい記事があるので、事前の予習が大切です。
- STEP1の語句リストでニュースで登場する単語や固有名詞を把握する。
- ニュースを音声だけで聞く。
- わからない部分を英文で確認する。
- 余裕があればニュースを音読してみる。
- ニュースの原稿の下線部の部分のうち、聞き取れなかったり音読しにくかったりした部分は次のページにあるSTEP3で確認する。
ニュースはインタビューより短いのでディクテーションに挑戦してみても良いでしょう。


English Journal Bookは購入する価値があるのか?
English Journal Bookを購入する価値があるか否かは読者の興味やこれまでの学習歴によって異なります。下にEnglish Journal Bookの購入をオススメしたい人とオススメできない人をまとめたので参考にしてください。
○ オススメしたい人
- Youtubeや海外ドラマよりもしっかりとスクリプトのある教材でリスニング学習をしたい人
- スクリプトなしではTEDを100%理解はできないが、試験のリスニングならある程度出来る人
- English JournalやVOAニュースを時々購入して学習していた人
× あまりオススメできない人
- 教養深く社会的な内容のインタビューや国際ニュースに興味があまりない人
- 英語リスニング初心者~中級者(TOEIC Listening 350点以下)
- English Journalを毎月学習しており、ヒアリングマラソンも欠かさず学習した人
全体的にはEnglish JournalよりもEnglish Journal Bookの方がおすすめできる読者層が限られるでしょう。
まとめ
一度休刊となってしまった「English Journal」が形を変えて戻ってきてくれたことは大変喜ばしいことですね。しかしながら再掲載のコンテンツが多いことや価格が若干高いことから購入を迷う人も多くいるかもしれません。
従来のEnglish Journalよりもコンテンツが絞られているので、何となく聞き流す使い方ではなく、スクリプト付きのインタビューやニュースを用いてしっかりとリスニング学習をしたい人に向いている雑誌になりそうです。
English Journal Book 第2弾は2023年12月18日より発売開始しました!
第1弾と比較してインタビューが4本から5本に増えて、ニュースは10本から6本に減っています。内容としては近年ホットな話題であるAIやテクノロジーの第一人者たちに対するインタビュー記事が中心となっています。